お客様が長年大切に使用されていたイタリア製、Gianfranco Frattini（ジャンフランコ・フラッティーニ）デザインの貴重なローズウッドのサイドボードの修理・再仕上のご依頼を頂きました。

〜メンテナンス前〜

大切に使用されていた物ですが、長年のご使用により、日焼けや表面材の浮き、剥がれ、細かいシミなどが出来ておりました。

下記の写真は、たまたま同じタイミングで別のお客様からご依頼を頂いた、もう１台のローズウッドのサイドボード。
左が今回ご依頼を頂いたメンテナンス前のサイドボード、右は別のお客様からのご依頼のメンテナンス後のサイドボードです。
メンテナンス済みのサイドボードは、ローズウッドの美しい木目がよみがえっております。

今回のサイドボードも、ページの下の方にメンテナンス後のお写真を掲載しておりますので、ご覧ください。

蛇腹扉や正面の枠には、細かい傷やシミ、塗装が剥がれてしまっている部分が沢山ございました。

〜修理風景〜

作業を始める前に、まず脚や背板、蛇腹扉など、できる限り分解します。
分解する事で、緩んでいる接着面の補強や、普通では手の届かない部分まで綺麗に仕上げることができます。
無理やり分解しようとすると、木が割れてしまうリスクがあるので、構造や状態をチェックし、理解した上で慎重に分解していきます。

全体を研磨し、古い塗装や小さな傷を取り除きます。
普段のご使用では目が届かない部分まで、細かく研磨して綺麗にしていきます。

突板が薄くなっていたり、欠けたり剥がれている部分には、新たに突板を張りなおして補修をしていきます。
パテによる補修でしたら簡易的で直ぐに直せますが、塗装後に目立ってしまうので、突板の選定や直しにはとても時間が掛かりますが、突板の木目の柄や方向も合わせながら塗装後の様子も想像して、丁寧にこだわって補修をしております。

数工程に分けて塗装を行います。
ローズウッドなので、通常よりもツヤのある仕上がりにしています。

〜メンテナンス後〜

ご依頼を頂きまして、誠にありがとうございました。